月刊青島--青島日本人会生活文化会発行
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ふるさと自慢

<長崎県壱岐市>

 皆さんこんにちは。青島泰宝美客食品有限公司の武田栄作と申します。
 ふるさと自慢ということで、長崎県の壱岐市をご紹介致します。壱岐は私の故郷でなく、私の嫁さんの故郷となりますが、自然が豊かで、時間の流れがゆっくりしており、第二の故郷としてとても気にいっていることから、皆さんに壱岐を知って欲しくご紹介させていただきます。

① 壱岐の位置


壱岐市は九州の玄界灘に浮かぶ長崎県の離島、壱岐島となります。長崎県ではありますが、島に行くには、福岡か佐賀から海ルートが一般的です。具体的な手段としては、福岡からフェリー、もしくはジェットフォイルがメインとなっており、フェリーだと2時間20分、ジェットフォイルだと80分の船の旅となります。車を乗せて島を観光する場合は、唐津からのフェリーがお手頃な値段で便利です。長崎空港から飛行機もありますが、高いので通常はあまり使いません。

② 壱岐のいきどころ

いきところはいっぱいありますが、今回、2つの場所をご紹介します。
ⅰ)美しい海:遊覧&無人島探検「辰の島」
エメラルドの海に心奪われる。辰の島遊覧&無人島探検-1壱岐はなんといっても海がきれい。その中でも壱岐島最北端「勝本港」の沖に浮かぶ無人島「辰ノ島」はエメラルドに輝く海、白い砂浜、断崖絶壁、玄界灘の荒波が造り出した岩穴があり、まさしく沖縄に行かなくとも沖縄の海を体験できる場所です。天気が良ければ対馬も見れますよ。

 

ⅱ)島全体がパワースポット:その中でも「小島神社」
小島神社-0島内には150以上の神社があり島全体がパワースポットとも言われています。その中でも、小島神社(通称「小島さん」)は普段は海に浮かぶ島にあり、干潮時の前後、数時間だけ海から参道が現れて歩いて参拝することができます。縁結びの神様ともいわれており、多くのカップルが訪れております。ちなみに、小島さんは嫁さんの実家から見えるところにあり、帰省した際には機会あれば参拝しております。

 

③ 壱岐の「やりたい」「食べたい」「飲みたい」

ⅰ)やりたい:「釣り」
 壱岐は釣人にとって、一度は行ってみたい釣りの聖地。福岡から船に乗ると、釣り竿を抱えて島に渡る人を多くみかけます。私も、壱岐に行ったときには、親戚のおじさんに誘われてアジ釣りを楽しんでいます。この写真は家族と一緒に堤防から一晩で釣り上げた成果です。この後、お刺身にしておいしく頂きました。

 

ⅱ)食べたい:「海の幸」と「陸の幸:壱岐牛」
海に囲まれた壱岐。当然、海の幸は豊富であり、ブリ、アジ、ヒラマサ、イカ、サザエ、アワビとお手頃なお値段で、新鮮な「海の幸」を味わうことができます。
更に、海の幸だけでなく、おいしいお肉もあります。それが「壱岐牛」。壱岐島の繁殖農家で生まれ、肥育農家で育てられ、島を一度も出ずに育てられた壱岐生まれ、壱岐育ちの「壱岐牛」。その品質は全国で認められ、子牛は各地のブランド和牛の素牛となるなど。現在は年間900頭しか出荷されないので、希少性の高い和牛としても有名です。島ではこれまたお手頃なお値段(それでも高いですけどね)で食することができます。
「海の幸」「陸の幸」の組み合わせで、ちょっとした贅沢なお食事など如何でしょうか?

ⅱ)飲みたい:「麦焼酎発祥の地」
壱岐が、「麦焼酎発祥の地」とご存知でしたか?その歴史はなんと500年。室町時代末期に平戸松浦藩の領地となった壱岐ではコメ作りが盛んでしたが、厳しい年貢を納めると米はほとんど残りません。農民は年貢の対象外だった麦を主食とする傍ら、麦で「どぶろく」を自家醸造して、ささやかな楽しみとしました。しかし、どぶろくは日持ちが悪く造り置きができません。そこで、壱岐の人々は麦を主原料に米麹を使い、中国から伝来していた蒸留技術を用いて、麦焼酎を造り始めます。日々の暮らしの中で、親から子へ代々、その技術も味も進化。壱岐ならではの美味しい麦焼酎が伝わってきたのです。
江戸時代には45軒の蔵があったと伝えられます。その後、明治時代に酒税法が改正され免許制になり、各家庭で焼酎造りが禁止されました。現在、壱岐の焼酎蔵元は七軒となりましたが、各蔵元が独自の個性を出しつつ、互いに切磋琢磨して、伝統を守りつつ新しい壱岐の焼酎を出しています。
ちなみに壱岐では、お酒は焼酎が一般的であり、ストレートかロックで飲むんですよ。親戚筋はみなさんお酒に強く、何かあるといつも付き合う羽目になり、翌日は二日酔いでダウンの繰り返しです。
ここで私の好きな銘柄2つをご紹介。一つは、玄海酒造さんの「壱岐スーパーゴールド」。口当たりがすっきりし芳醇で華やかな香りが特徴であり、誰でも飲みやすい焼酎です。もうひとつが、「壱岐の華」さんの「海鴉」。大麦の香りを米麹の甘さでくるみ、木樽の風情で仕上げた粋で艶のある焼酎です。蔵見学も再開されているとのことですので、蔵めぐりツアーで、利き焼酎など如何ですか?(車の運転はだめですけどね)

長々と壱岐を紹介させていただきました。少しでも壱岐の「いきなところ」がお伝え出来ていれば幸いです。
現代社会に少し疲れた時は、時間がゆっくり流れる離島に行かれて、おいしいもの食べて、遊んで飲んで、島からパワーをもらっては如何でしょうか?ありがとうございました。

 

 

 
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